ニット用語(50音順)
引用:ニットウエア ハンドブック改訂版 ※作成中2014.08.18更新
あ行 | あ | い | う | え | お
か行 | か | き | く | け | こ
さ行 | さ | し | す | せ | そ
た行 | た | ち | つ | て | と
な行 | な | に | ぬ | ね | の
は行 | は | ひ | ふ | へ | ほ
ま行 | ま | み | む | め | も
や行 | や | ゆ | よ
ら行 | ら | り | る | れ | ろ
わ行 | わ | を
【あ】
アイダー・ヤーン(Eider yarn)
柔らかく紡いで、粗目の撚りを施した編糸。良質の羊毛を用いる。
アイドル・スイング編(Idle swing stitch)
経編機で筬が編針にラッピングせずに同じ通路を往復するモーションをいい、遊びのスイングともいう。 ある部分に、たとえば柄糸を入れぬ場合とか、他の筬糸に絡ませるような場合などに用いる。
アイリッシュ・ポイント(Irish point)
針を用いて編んだレースで、機械編のネットの上に注意深く小枝の模様をのせて縫いつけ、模様の下のネットを取り除いたもの。 カーテンレースでネットの上にアップリケ柄をのせたもの。
アイレット編(Eyelet stitch)
「ペレリン編などを用いて、編地に小穴をあけた組織(ヨコ、タテ)」。フライス生地の裏目に互いちがいに穴のあいたもので、特許には「透目模様を有するメリヤス生地」と出ている。 男物では半袖、丸首、婦人物ではスリーマー、シュミーズに用いられる。この編成に用いられるアイレット機はフライス機に変わり柄編装置を付したもの。
アイロ・テープ(Iro tape)
スウェーデンのアイロ社が開発した丸編機用の給糸装置。編み立てを行う際には、一定の張力で糸を編成部に供給することが重要で、このための装置として開発されたもの。
アウター・ウエア(Outer wear)
アンダー・ウエア(下着)に対して外衣をいう。例えばコート(coat)、スーツ(suit)、セーター(sweater)、カーディガン(cardigan)などのような外側に着用する衣服のこと。
アーガイル(Argyle)
種々の色彩のダイヤモンド形の模様を編みこんだ編柄。スコットランド西海岸の州名からとった。 真のアーガイル編はインターシャ原理で編成される。 インターシャとはイタリア語の「インレイ」に相当する言葉からとられたもので、ダイヤモンド柄の範囲が、その他の範囲と明確に区分されているもの。 最近ではダイヤモンド柄だけでなく、各種の柄も作られている。
アコーディオン編(Accordion pleats stitch)
プリーツ状の編地を作るための編み方で、生地を編む両側の編針を数本ごとに交互に針抜きする。 丸編、横編に応用され、主にニット・スカート用とされているが、上部衣、ワンピースなどに使用されることもある。
あずま衿カーディガン
あずま衿は和服の衿のようになっている衿形。この衿をカーディガンで使ったもの。
畦編(あぜあみ、Cardigan rib stitch)
ゴム編で、表目と裏目を交互に配列した組織。 片釜あるいは両釜の針をタック編することにより畦状をさらに明確にしたものを片畦(half cardigan)、および両畦(full cardigan)という。 片畦は片側針列にタックコースを入れ、両畦は両針列にタックコースを入れる。両畦のほうがより重厚。
アタッチド・ウイング・カラー・シャツ(Attached wing color shirt)
取り外しのできるウイング・カラーを特徴としたドレッシーなシャツ。
圧縮ニット
ウールなどの生地に縮絨加工を加えて、生地を圧縮したニット。マット(艶を出さない)な風合いなどを表現する。
アトラス編(Vandyke)
トリコット編の一種で、一針ずつ同一方向に数回移動させたあと、その反対方向に同コースだけ戻して縞地をつくる。 1枚筬のものをシングル・アトラスまたはバンダイクといい、2枚筬のものはダブル・アトラス、ダブル・バンダイク、ダイヤモンド編ともいう。
アノラック(Anorak)
フード付きのジャケットで防寒、防風用。 もともとはエスキモー人の上着を差した。ウインド・ヤッケともいう。
アフガン(Afghan)
編物の毛布やローブなどをいう。 縞や格子の柄物が多く、色が鮮明な編物。ベッドカバーなどの用途が多い。
編機(あみき、Knitting machine)
英国のウイリアム・リー(1563-1610)が発明した。リーが発明したのは8ゲージの直線式ハンドフレーム。 現在、編機としては、丸編機、横編機、経編機、靴下編機などがある。 経編機にはトリコット編機、ラッシェル編機、クロッシェ編機がある。 技術的には最近はコンピューターによる制御・柄出しが普通。
編み込み(あみこみ、Knit in)
手編み技術の一つ。無地のニットの上に色糸を重ねて編み込んで柄表現を行うこと。 また、これとは別に、異素材を編み込むといった使われ方もする。。
アーミー・セーター(Army sweater)
軍隊が着用するヘビー・デューティーなプルオーバーセーター。 衿に小型のショール・カラー(へちま衿)がつくのが特徴。
編組織(あみそしき)
ニット編成の組織で原組織と変化組織とがある。 緯(ヨコ)編では平編、ゴム編、パール編組織を原組織といい、両面編、タック編、振り編、両畦編、片畦編などは変化組織という。 経編ではデンビー編、コード編、バンダイク編が原組織で、透孔編、ネット編、シャ編などは変化組織である。
編み立て(あみたて、knitting)
糸でループを形成しながら生地を作っていくこと。 連続した横のループの並びをコース、縦の並びをウエールという。 knittingはもともとアングロサクソン語の「cnyttan」から来た言葉で、手で糸を編むという意味。
編手袋(あみてぶくろ、Knitted glove)
成型しながら編まれた手袋の総称。 横編機で編み上げた手袋で、袋手袋、皮革手袋、作業手袋などに対比して使われる呼び方。 編手袋に属する作業手袋(軍手)もある。
編目(あみめ、Stitch)
ニット生地の基礎になるもので、針で編んだ糸のループをいう。 ループにはニードルループとシンカーループがある。
アーム・ホール(Arm hole)
袖ぐり、または袖ぐり寸法をいう。アーム・ホール、略してA.Hともいう。 洋服の着心地にとって重要な個所。
アーム・ロング手袋(Arm long glove)
ヒジ上までのアーム・ロング手袋は、ヒジ下までの長さのエルボー・ガントレットとともに洋装のフォーマル手袋。
綾織(ayaori)
斜文織とも。 織物の三原組織の一つで、経糸(たていと)、緯糸(よこいと)を2本以上ずつ組み合わせて布面に斜めのうねを出したもの。 普通は45°の角度で走っていて正則斜文といい、左下がり右上がりが表面となる。
洗い加工(あらいかこう)
ジーンズなどで洗いざらしの風合いを得る為に施す加工。 ストーン・ウォッシュ、サンド・ウォッシュ、ケミカル・ウォッシュなどの方法がある。
アラン・ニット(Aran knit)
アイルランド西方のアラン諸島で、漁夫用に編まれた防寒用のニットのこと。 アラン・セーター、またはフィッシャーマン・ニットともいう。 もともとは、羊の手紡ぎ糸を用い、手で編んだセーターを意味したが、太番手、粗ゲージの機械で編んだものも、この名で呼ぶことが多い。
アングル・オブ・ツイスト(Angle of twist)
撚り角度のこと。糸の軸の方向と撚りの方向とが作る角度で、この角度の大小によって撚り数の大小、強弱、硬軟に関係する。 アンクレット、ソクレットともいう。
アンクル・ソックス(Ankle socks)
くるぶしの部分で折り返すようになっている婦人用短靴下をいう。 アンクレット、ソクレットともいう。
アンゴラ(Angora)
トルコのアンゴラ地方原産のウサギの一種。その毛を紡績した糸は純白で柔らかく、美しい光沢を持つが弱いので羊毛と混紡して用いられる。 婦人服地、セーター、ショールなどに多く用いられる。
※参照 ⇒ 素材の基礎知識(動物繊維)、アンゴラ
アンサンブル(Ensemble)
婦人服では一般にジャケット、スカート、ブラウスが一体となった服を差す場合が多い。 しかし、コートとスーツなど調和のとれた服も広義ではアンサンブル。 またニットではアンサンブルと言えば、プルオーバーとカーディガン、あるいはボレロを組み合わせたものをいう。
アンダー・ウエア(Under wear)
肌着、下着、ファンデーションの総称。